【ラーニングピラミッド】ゾンビの横行
本屋さんに行くと
「アウトプット」
をキーワードとした本が並んでます。
そもそも アウトプット の意味って何でしょうか?
調べると
①出力する
②生み出す
③発信する
という意味だそうです。
では、アウトプットは 何故良いのでしょうか?
という所で、根拠に使われる図があります。
これです。
要は、アウトプットした方が学習は定着しまっせ!
だから、アウトプットさせたらええねん!!
そんな研修・授業をしなはれよ!!!
と、なってくるんです。
この図は一時期、多くの場で活用されました。
3年ぐらい前から、教育委員会の研修でも頻繁に目にしました。
ところが、なんですよ
オーストラリアの教育学者David Jonesのブログで内容が簡単に紹介されていますが、
このラーニング・ピラミッドのもとになる信頼性のある調査は存在しない
そうです。
なんと、考案したとされるNational Training Laboratories自身、
もとになる調査結果を持っていない。
だから調査の詳しい方法もわからず、例えば結果項目の「Practice by doing」(原文)をどう定義したのかもわからない(もしご存じの方がいたら教えて下さい)。
ラーニング・ピラミッドは、
もう50年以上も昔の根拠がないという指摘がなされている「モデル」と言われています。
アクティブラーニングを推進したい人には都合がいいし、そういう人の実感を支えてもくれるけれど、「せいぜいその程度のもの」として扱うのが妥当かな、と思います。
通称「ゾンビ図」と呼ばれているものです。
じゃあ、アウトプットは意味無いの?
と言われると、そんな事はありません。
「人に教えることで学びが深まった経験がある」と答えた人の割合は、1500万円台で85.9%。部下がそれほど多くないはずの500万円台でも、79.5%の人が経験ありと回答した。(ここまで 引用)
要は、信頼性のある根拠を示してね。って思うんです。
巷に溢れる「エセ科学的根拠」を疑ってみるのも面白いですよ。
【今日の格言とツッコミ】
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格言
・自分一人で石を持ち上げる気がなかったら、
二人でも持ち上がらない。
ツッコミ
・いや、上がるでしょ。
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